<蒼紗様よりいただきました>

あんたしか出来ない
  

 

 
  「いい天気ね〜」 
  
  
  葵屋の前で箒を手にしながら薫が呟いた。
  
  
  「おーい、薫!」
  
  「!!!な、何よ急に大声出して」
  
  「剣心知らねえか?」
  「剣心ならさっき操ちゃんが連れてったわよ」
   
  *
  
  
  「緋村ぁー!こっちだよー」  
  
  「ちょっ・・・ま、待つでござる!操殿」
  人ごみを難なく抜けていく操を、ため息をつきながら剣心は追った
  ハアハア息を肩で切らす剣心に対して操は極平然としている
  
  
  「どうしたでござるか急に話があるだなんて」
  「まあまあ、あっ!やっと着いた此処よ、此処!おばちゃん!羊羹二つ頂戴」
  
  「あらぁ操ちゃんいらっしゃい!羊羹ねちょっと待ってね」
  
  
  
  剣心は状況が全くわからずその場で口がポカンとあいたままでつったっている
  
  
  
  「緋村!何突っ立てんの、こっちこっち」
  「・・・!はっ、はいでござる」
  「・・・・?操殿?」
  
  何を言っても操を両手で湯のみを持って黙っている
  剣心が湯を飲みながら横目でチラっと見ると操は、フゥと溜息をすると
  
  「緋村ってさぁ薫さんの事、愛しちゃってんの?」
  
  ブバァァァァ――――――
  
  
  剣心は操の急な大胆発言を聞き、先ほど口に含んだばかりのお茶を見事に噴出し
  た。
  
  「だからさぁ緋村って薫さんの事、愛してんの?」
  「い!イキナリ何いうでござるか!!!」
  
  「ゴホンッ。 ごめん。 単刀直入すぎたわ。 つまり、薫さんを守る気はあるの
  って言いたかったの」
  
  (全然違うと思うが・・・)
  
  「…もちろんでござる。まあ志々雄一派の件が終わったとはいえ 
  薫殿は危険を省みずこんなに遠くの地まで来てくれた。 ならば拙者も薫殿の為に
  何かしたい…と思ってるでござる」
  
  「・・・・それだけ?」
  「それだけと言うと・・・?」
  「だからぁ他に何か無い訳?それじゃぁただの恩返しじゃん
  もっと他にないのぉ?」
  
  
  
  「……そうでござるな…きっと、もっと他の意味もあるでござろうな」
  と言うと剣心は少し赤面した。
  
  「あっそ・・・そんならいいやでも薫さんを悲しませたりしたら
  あたしの怒りの新・技を喰らわせるからね」
  
  そう言うと操は立ち上がり少し歩くと囁いた
  
  
  「薫さんの事ちゃんと守りなよ」
  「了解」
  「よろしい・・・じゃあ帰ろっか」
  「そうでござるな」
  
  
  
  
  「ちゃんと守りなよ
  あんたにしか薫さんは守れないんだから・・・・・あんたにしかね」
 

 

                                           END

蒼紗さんより頂きましたv

操ちゃんと剣心のお話でした。

 

操ちゃんがストレートだから

緋村さん照れちゃってますね(笑)

「了解」の短い言葉にそれが表現されているような

気がします。

 

ほんとぉ、薫殿ほどの女にみあうのは

剣心しかいないと美咲は思いますよッ(握りこぶし)

 

蒼紗さんは小説投稿フォームからお題に挑戦してくださいました!

お題ではなくても、男女カップリングのお話ならOK!ぜひぜひ投稿してくださいね^^            2005.2.5 up

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