ガム |
ガム 弥彦君は気づいているんだろうか、 私の気持ちに。 私は弥彦君のことが好き。 学校とかでも私は弥彦君を見ているだけ。 いつも遅い私に、弥彦君はいつも気を使ってくれる。 私は・・・弥彦君の足をひっぱているだけなの? 私も弥彦君の役に立ちたいのに。 そのとき、私の視界に弥彦君の姿が映る。 弥彦君も私に気づいたらしく、走ってこちらにきた。 「部活終わったから一緒に帰ろうぜ!!」 「うん・・・」 弥彦君が私の顔を覗きこむ。 「どうした、元気ねえじゃん。」 「そんなことないよ」 無理やり作った笑顔で弥彦君に微笑んだ。 弥彦君は私に何か差し出した。 「ガムやるよ。」 「ガム?」 「これ食えば元気になるからさ、やるよ。」 「え?でも・・・」 弥彦君は鼻を書いた。 「俺は燕に笑っていてほしい。だからガムやるよ。」 弥彦君は照れたように笑った。 そして小さくつぶやいた。 「お前は俺のそばで笑ってるだけで良いんだよ」 まるで私の不安をわかっているかのような言葉だった。 いや、きっとわかっているのだろう。 私は弥彦君のそばで笑ってるよ。 だから、ずっとそばにいさせて。
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お馴染み、花鳥風華さんより 頂きました、ヤヒツバ現代verでした! 部活をやっているんですねぇ、弥彦くん。 サッカー?っぽい気もするけど。 それで燕ちゃんがマネージャー(※弥彦専属/笑) 「弥彦くん、ハイ、タオル!」 みたいな(笑) でもやっぱり剣道部かなぁ。 弥彦のぶっきらぼうな優しさが 一枚のガムでよく表されていて 素敵な物語でした〜v 有難うございました★ 2004123 |