What’s the matter?

what’s the matter?【1】

                            「よし!真っ白!」 

剣心はいつものように日課の洗濯に精を出していた。

「……。おかしいでござるな……」

薫の部屋の方に目をやる。

 

いつまでたっても薫がおきてこない。

やっぱり昨日、はりきり過ぎたか??

剣心の顔がポッと朱色に染まる。

 

「っといかんでござる。拙者何を考えて……」

 

顔をポンポンと叩きながら

剣心は薫の部屋に向かった。

 

少し苦しそうな咳が聞こえる。

 

「薫殿、入るでござるよ」

「う〜〜んいいよぉ〜〜〜」

襖を開けると真っ赤な顔をして布団にうずくまっている薫。

呼吸もけっこう荒い。

 

「薫殿っ! どうしたでござる?」

 

剣心は驚いて枕もとに座る。

 

「ん〜たいしたことないと思ってたんだけどね、熱が上がってきちゃった」

 

相変わらず気丈な笑顔を見せる薫。

 

「そんな真っ赤な顔をしてたいしたことないわけないでござろう?

今、恵殿に連絡するでござるよ……」

 

剣心は枕もとからスッと立ち上がり、薫の部屋から出ようとした。

 

すると薫は剣心の着物の袖をきゅっとつかんだ。

「恵さんは忙しいんだから、私が行くわ。だから、一緒に来て?」

 

全く、この人は自分のことを先に考えられないのか……。

剣心は半分あきれて苦笑した。

 

「……。しかたないでござるなぁ。無理は駄目でござるよ?」

「無理なんかしてないわよっ大丈夫、剣心は心配しないで。大丈夫だから。ね?」

 

「大丈夫かどうか決めるのは恵殿でござる」

 

心底心配して言ったのだが薫にはイジワルに聞こえたようだ。

 

「分かった! 着替えるから外で待ってて!」

 

「お、おろ〜〜」

 

……剣心は締め出されてしまった……。(笑)

 

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こんなそんなで剣心と薫は恵の診療所にやってきた。

 

「じゃあ診てもらってくるね、ここで待ってて」

薫はよろよろしながら診療室に足を運ぶ。

 

今にも支えたくなるような、おぼつかない足取りで……。

診療室の前でくるりと振り返りこちらを見て笑う。

 

思わず笑顔で返した剣心だったが、本当は心底心配していた。

薫は大丈夫なんだろうか……。

 

右手の治療に来たのか、左之助が診療所の門をくぐってきた。

剣心を見つけると勢い良く走ってきた。

 

「おう、剣心。どうしたんでぇ、嬢ちゃんの具合でも悪いのか?」

ちょっと息があがっている。

 

「おろ、左之でござるか……。そうなんでござるよ、拙者ちょっと昨夜

はりきりすぎたでござる……。すまんでござる……」

 

おいおい、謝る相手が違うんじゃねェかと思いつつも

左之は会話を続ける。

 

「まぁ、嬢ちゃんのことでぇ、たぶん大丈夫なんじゃねェか?」

 

「ああ。そうでござるな」

ちょっと安心したような顔を見せる剣心。

 

「ところでよぉ、剣心。お前を俺のダチ兼先輩としてだな……。その、相談があるん

だけどよぉ、聞いてくれねぇか、嬢ちゃんの診察が終わったら……」

 

ーガチャー……

返事をする前に薫が診療室から出てきた。

 

「薫殿、どうだったでござるか?」

左之のことなど気にしないで薫の方に駆け寄り、肩を抱く。

もちろん左之はおもしろくない。チッと舌打をする。

 

「ん……。ただの風邪だったんだけど、恵さんが泊まっていきなさいって」

 

「え?? 何ゆえでござる?」

 

「わからない……。けど、私も恵さんと話したいことあるし……。泊まらせてもらう

わ。だから心配しないでね」

 

「承知……したでござる……」

剣心はおもしろくないご様子……。

 

それを聞いた左之はここぞと言わんばかりに

 

「おい、剣心! じゃあ俺が神谷道場にとまってやらぁ! 嬢ちゃんいないとさみし

いだろ??」

 

……何かが起こりそうな予感……

 

 

続く。

はぁぃ。すみません。ごめんなさい。謝るしかありません。この小説は美咲がなんと!中学生の時に書いた小説です。何年前のお話でしょうか(笑)煩悩丸出しっていうかなんていうか…抹消したい。です。正直。(笑)でもまぁ、私の小説第一号ということで、風花庵にまだ居座っているわけです。感想はBBSにてお待ちしておりますv

 2004.4.27 up!(リンク切れのため、upしなおし)//第一回up2002、1、16

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